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強すぎる目的意識はほどほどに〜「北風と太陽」

近頃は以前にも増して、ブログの更新頻度は減っています。

facebookの方が気軽に徒然と書けるような気がして、ついブログから離れておりました facebookでは時々ですが、健康ネタやイベント情報などのシェアをしていますので、よろしかったらフォローしてやってください。

ease of being のfacebookページ
  https://www.facebook.com/rolfing.ease/




近頃の私自身の活動は、ロルフィングの個人セッションだけでなく、他のワーク(バイオダイナミクス、エソテリック・ヒーリング、キネシオロジー、その他の一見何をやってるか判らないように見えるワーク)なども、あれやこれやと増えてきています。ワークの名称(メニュー名)が違っていても、どれも同じ私という1人の人間がさせていただいてます。これらのワークに共通しているのは、クライアントさんのニーズや「なりたい状態」に近づくために、という主旨で、ご提供させていただいております。

そうはいっても、ホームページでは「ロルフィング」で検索して来られる方が多いのですが、他の各種ワークの方がその方にぴったりだったりする場合は、ロルフィングを受けたいと言う方にも提案させていただく事がしばしば増えてきました。

望ましくは、全てが楽な方法で、できれば当サロンに通わなくなっても、ご自身だけでも身体を観察して楽に動かせる力や、よりよい生活を創造・工夫できるための土台としての、安定した肉体装備をしていただけるように。良かれと思われることをさせていただくようにしています。



ここから本題です。
ロルフィングを受けに来られる方は、(全員ではありませんが)、比較的、目的意識を持ってロルフィングに目をつける方が多いです。

そして、もう既にロルフィングを受けようと心に決めて、こちらにお見えになるまでに、たくさんの学び場 「発声のための〜」、「パフォーマンス向上のための〜」、「ヨガのポーズがうまくなるため〜」・・など、何か特定の技芸(技術・芸術)や表現などを実現する事を、テーマに掲げられているレッスンやセミナー、を体験されておられたりもします。

目的意識は、人それぞれです。
今ここで「特定のパフォーマンス向上を望む人」という言い方で引き合いに出しましたが、普通に、首や肩コリ、腰痛や歩き方のイマイチさ、内臓疾患、神経症状などでお困りの人も、ここでは、同義としてお話しています。

特定の目的達成をテーマにしたレッスンなどでは、確かにその目的を効率よく達成するためのノウハウは教えてもらえるのですが、そこには受け手側が陥りやすい、ちょっとした落とし穴があるのです。皆さん、どうやったら理想的なパフォーマンスが得られるかが判らないが故に、自分よりも経歴の長い専門家のところへテクニックを伝授してもらいに行く訳です。またそれも、ある程度の段階までは、「頭で理解する事から学びが深まる」という事が多分にあるため、やっぱり大切な過程ですし、私のサロンでも知識としてお伝えしたりもします。

しかしながら、こと、「自然な身体動作」や 「楽にそれができる能力」、「それを実現するための身体感覚や心・意識の運び方」 に関しては、ぶっちゃけ言うと、自分以外の他人のお世話にならなくても、自分自身の身体が知っているのです。

なのに、どうしても、「◯◯のためのテクニック」や「正しいやり方」などという風に教えてもらえると、ついその「正しいやり方」に合わせることが、一番の目的になってしまい、自分自身で色んなやり方を試しながら探索することを放棄してしまいがち。

なので、端的にいえば、「発声のための〜」、「パフォーマンス向上のための〜」、「腰痛になりにくいための〜」、「ヨガのポーズがうまくなるため〜」・・といった、ある現象だけを実現するだけの、そのためだけに特化したレッスンやトレーニング(姿勢矯正や筋トレなども含む)だけを、盲目的にやってる事は、その目的に対して、かえって遠回りな道を選んでいることになっている場合があるのです。


別のたとえで言うなら、イソップ寓話の

「北風と太陽

みたいなもんです。

旅人の服を脱がせた状態=その人自身の心身の最善のパフォーマンスが発揮できる状態だとすると、なんとしても脱がそうとして強い風を吹き付けている北風=取り組む人自身の「強すぎる意図」、そんな事に躍起になることも、変に期待しすぎることもなく、自分のありのままでいる事で旅人に暖かい光を与え続ける太陽は、その人自身の内側から湧き出る「健全の光(バイオダイナミクスでは「ブレス・オブ・ライフ」とも呼びます)。太陽は、外側から照らしているように見えて、実は自分の内側から自分を暖め、滋養する原動力なのです。



英語的な表現でいいかえましょう。

北風は、"doing something"
太陽は、"being itself" or "just being with no intension"

身体ちゃんにうまく機能してもらおうと思うのなら、北風のように、無理やり押し付けるのは逆効果。身体は余計に動かなくなります。それを更なるチカラで動かす努力が必要です。

太陽のように、まずは今現在の心身の状態に気づいた状態で、ポカポカと暖かく照らし続けていると、身体は内側から心を開き、自分の意思で働きはじめます。


ある特定のパフォーマンスを達成すること 「だけ!」のための訓練をするんや〜!(おりゃぁ〜!!笑)という意識が強すぎて、その意識しすぎの頑張りすぎ(その事ばかりしか考えられない人もたまにいます)、だと、「全体としての身体」レベルでの緊張は全く抜けてません。それもわかります。その目的をなんとかしたくて、セッションにお金と時間を投資しているので、やっぱり必死になって当然です。でも、緊張が抜け切れてないままの続行では、せっかく専門家の先生に「効率よいテクニックやノウハウ」を伝授していただいても、それを実践することすら、えらい苦行めいた取り組みになってしまうのです。


* * * * * * * * *


私のサロンで提供させていただいているワーク(ロルフィング、バイオダイナミクス、エネルギーワークなど)は、どのワークも「◯◯のための〜」といった特定のパフォーマンス 「だけ」 を達成すること 「だけ」に集中していません。でも、そのパフォーマンスの実現に向けての一番近道になる身体や感覚・意識の状態を体験していただくお手伝いをさせていただきます。

それを望む意図や強く出すぎることが、身体を近視眼的にしか捉えられなくなる原因で、それで楽な身体や心・意識からご自身の中心軸をブレさせてしまっている方は、目的意識が高い人にこそ、多い傾向がありますから (全員ではありませんよ〜)、まずはその状態の落とし穴にはまってないかを見させていただいてます。再び書きますが、肩こりや腰痛や、特定の部位の痛みなどで親並みの方も同様です。

このブログでも度々書いているかも知れませんが、私が提供させていただいている各種のワークで見ている第一優先は、まずは、人間が 「ただの生きもの」として、居心地よい状態を確保されることから全ては始まる、という事です。その状態にさえなれば、「特定のパフォーマンスをよくしたい」という現象は、あれこれのテクニックを駆使しなくても、心身さえ何にも遮られていなければ、勝手に起こるのです。そのような何の制約にも遮られていない状態を実現している人ってそんなに多くはないので、そういう感覚を少しでも学んでいただけるようなお手伝いを、私のサロンでは提供させていただいてます。

自分が自分に課すチャレンジ意識ですら、実際の肉体での表現活動の制約になりますから、目的意識が高い・強い人は、そういう意識を一旦は脇に置いてしまう事による効用を学ぶところから始まります。

一般的に、「◯◯のためのレッスン」と聞けば、そういう「何もしていない状態」、「何かをやろう!という意図をもたない状態」については、あまり触れられていない事が多かったりします。(専門家の先生自身がその事でご苦労されていると、レッスンを教える生徒さんにも体験談として伝えてくださるラッキーな場合もありますが)。

多くの場合は、今何かをやる前に、手放すべきこと(お荷物)を抱えたまま、それに上乗せするかのように、新しいテクニックやノウハウを学んでみて、それで私達は「何かをやった感」の自己満足にも陥っている訳です。本末転倒感です。そういう状態では、いくら特定をパフォーマンスを形ばかりに達成できたとしても、おそらく自他ともに外側からみても、芯から滲みでる美しさを表出してこないのではないでしょうか。

もっとぶっちゃけで言うと、何かをしようとする以前に、心身の根底からの緊張が抜けた状態になってなければ、そこからどんなに素晴らしいやり方を得たとしても、全く緊張のない身体から起きるパフォーマンスほどには発揮できない、という事です。

私自身は、例えば、「人前で歌をうたうときの、声の出し方」を正式に音楽学校などで学んだ事はありませんし、歌や発声の専門家ではないので、音楽業界などで一般的に言われるような、「こうすれば、ああなる」なんて理屈でのご説明はできません。しかし、お越しになられるクライアントさんに、どういう心身の状態や、意識の向け方を備えるとよいのか(そのための方法)、どのあたりを緊張させている事で、その声を出す所作を苦行めいたものにしているかは、見たらわかります。それにご自身で気づいてくだされば、素晴らしいパフォーマンスが勝手にできるようになる、というポイントをお伝えすると同時に、それを邪魔する、身体的・精神心理的、エネルギー的、人によっては住環境などに問題があるなら、それを探索するお手伝いもさせていただきます。ある1つの事柄や動作を困難にさせていいる原因は、1つだけではない事が多いため、いろんな要素を総合的に捉える視点を一緒に養っていただいたりもしています。

私なんかよりも、そのポイントを一番よく知っているのは、言うまでもなく、クライアントさん自身の「身体ちゃん」、「心・意識ちゃん」なんですけれども〜!そのことにさえ気づけば、私達は外部に頼って通う「専門家の先生」や「ロルフィングの先生」もいづれ不要になります。

こんな事を書いていると、健康意識の高い人ばかりが受けているのかと思われがちですが(ロルフィングは特にそう)、そんなことはありませんので、どうぞ誤解ありませんように。
再び書きます。この事は、「特定のパフォーマンス実現を願う、目的意識のある人たち」に限ったことではありません。普通に、首や肩のコリ、腰痛や歩き方のいまいちさを自覚して、それらをなんとかしたいと思われている人もみんな同じです。「腰痛軽減のために◯◯をしよう」と、何かを付け足すよりも、一旦は「何かをしようとする」作業をやめて、痛ければ痛いなりの中で、なるべく痛みのない身体の使い方、意識の向け方を考えたり、痛いといえば痛いが、全身が痛い訳ではなく、同じ1人の人間の身体の中でも、痛くも痒くもなく、快適なままでいられている部位も存在しているやないか!という事に気づいてみたり・・・そういう風にして、「身体ちゃん」のありのままの状態から教えてもらえる事はたくさんありますから、自分の外側にある情報に依存するのではなく、すべての答えは「身体ちゃん」が知っている(その裏には「意識ちゃん」がいる)、という事を、少しでも体験していただければなぁ〜と思っております。

そういう訳で、私のサロンでは、ロルフィング以外にも、バイオダイナミクス、エネルギーワーク、キネシオロジーなど、その方に合ったワークを適宜ご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。


お久しぶりにブログを書いたかと思えば、とても長く、とりとめもない文章になりました(笑)






大阪・梅田でロルフィング - http://easeofbeing.jp/
重力に逆らわない姿勢と動作。内側からにじみ出る心身美の探求。


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