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2015年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2015年05月

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筋膜と経絡

ロルフィングは、まだ受けたことがない人や、受け始めてまもない人からすると、名前がカタカナ英語だったり、アメリカ発祥という情報の印象から、西洋医学っぽい印象を持たれる方が多いようですが、東洋か西洋か?という見方でいえば、「東洋と西洋の両方のおいしいところ取り」というのが的を得ているかと思います。


実際に、ロルフィング10シリーズを開発した創始者のアイダ・ロルフ博士は、ロルフィングを体系化するまでの間に、東西のありとあらゆるボディワーク、治療法、代替療法、心理、哲学、ヨガなどを研究していました。

彼女は、古くからの伝統的なものから最新の技術や発見まで、いろんな見地からの情報を吸収したり実証を重ねていたようです。その精神は、現在も後進のロルファー達によって受け継がれています。

ロルフィングは実に、古今東西の智慧がちゃんぽんになったようなボディワークだと言えます




ロルフィングで代表的に扱う対象となっている筋膜のネットワークは、東洋医学でいうところの経絡のラインと一致している箇所も多く、互いに関係しているところがあります。


ロルフィングの教師であるトーマス・マイヤーズ氏が、アナトミートレインズ筋膜のネットワークを判りやすく紹介してくれていることは、近年の日本では、ロルファー達だけでなく、ロルフィング以外の手技療法家や治療家さん達にも広く知られてきていますね。


経絡の流れがよく判る動画を発見したのでシェアします。




ロルファーがクライアントさんの身体をみているとき、「この症状にはこのツボ」という見方はしていません。筋膜を含む結合組織を主な媒体として、人間の身体が「全体としてのまとまり」と保った中で、身体の各組織や部位、それらが発する機能も含めて、すべてが連携している姿をみています。

この動画では、経絡にまつわる臓器や部位が明るく表示していますが、これはビジュアルツールで表現できる範囲の限界がそうなだけであって、目に見えないところにも影響しています。

筋膜も経絡も、

「動きがある状態」
「流れがある状態」
「繋がりが出来ている」

など、「動的なもの」として作用したとき初めて、その本来の機能を発揮するようにできています。

そこには、生命エネルギー(活力)が関係していますから、間接的には、俗に言う「エネルギー」や「気」と呼ばれる領域にも作用をすることになります。


「じゃあ、そのエネルギーはどこから来ているのか?」

ということになると、話はエネルギーワークやヒーリング系の分野とも絡んできて、長くなってしまうので、ここではおいておきます(^^)


tama01-line.gif


クライアントさんから聞かれるご感想の中に、

『セッションを受けたあと、身体も楽になったけど、なんだか気分的にもいい感じ♪』

と言われることがよくありますが、
そういう時は、数値で測定できるような変化ではなくても、心身全体に生き生きしたエネルギーの動きを、私達が実際に自分で感知できる器官(五感など)で感じとっている状態でもあります。


そういう時は、1回や2回のセッションを受けたくらいでは、解決しきれない不調箇所や痛みが多少残っていても、自分の心身がよりよい方向に向かおうとする力の出処(健康の源)にフォーカスしているので、その先の自然治癒力の速度も早まりやすくなっています。


「病は気から」とはよく言いますが、「健康に向かうのも気から」とも言えるかも知れませんね!


少し先の未来の姿が明るいものであると展望できる身体(そのような余裕をもった身体)は、どんな症状の解決に向けても、まずは備えておきたい基盤となります。


ちなみに、私のところでは、クレニオセイクラルやエネルギーワークもやっていますが、これらも同じような視点をもっています。(これらは、より奥の深〜い領域も見ているのですが


ワークの種類や手法は違っても、最終的に、健康的な状態に行き着いた姿は同じところに辿り着くのだろうと思います。




大阪・梅田でロルフィング - http://easeofbeing.jp/
重力に逆らわない姿勢と動作。内側からにじみ出る心身美の探求。


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| 筋膜 | 01:27 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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藤の木ちゃん、てこ入れしすぎない。

ワークルームのベランダ園芸。

2015年、藤の木ちゃん、満開。

今年は、花房5個の快挙!

fujinoki_201504.jpg


エアコンの室外機の上、という色気のない場所で細々と続けていますが、私のささやかな癒しコーナーです。

藤ちゃん、ありがとう♡

咲き始めは、花房もピンピンとしてたけど、熟してくると、艶っぽくしなだれて趣が増しました。

舞子はーん的でしょ(笑)


つぼみから満開になるまでは毎日がワクワクで、美しさの最高潮になるのが待ちどおしかったのですが、ようやく最高潮の地点をお迎えすると、今度は、これから花が落ちていく事が早くも名残り惜しくなってきています (^-^)

これに似た感覚は、ロルフィングの10シリーズの最終回でクライアントさんの素敵な立ち姿や歩く姿を拝見させていただいている時にも、よく感じます。

ひと通りの変化を体験されて、初回のご来店時よりも更にイキイキをされているクライアントさんの様子を見ると、嬉しい反面、お見送りするのが寂しいなぁ〜って(実はひそかに)思っているのです

でも、あまりに名残り惜しんだり、完璧な姿を今後もず〜っと変らないように維持しようと執着が過ぎるのは、あまりよくありません。

最も美しい!とされる瞬間を年中キープしておきたいのは、常に私達の願望にありますが、本来備わった自然な姿から続いていく変化の余韻を味わえるのは、私達がその執着を手放した時になるのです。

ある程度、自然な流れや道筋が出来ている状態では、テコ入れのしすぎや、構い過ぎは、時間を無理やり止めてしまい、先の変化をつぶしかねません。

自然界の植物たちも、わたしたち人間も、生きて活動している限り、それが成長であっても、老化であっても、毎日、毎月、季節ごと、に見た目の姿を変えながらも、流れと循環、誕生と再生を繰り返しています。

この藤の木ちゃんも、花が咲き終わったら、次は新しい葉っぱがワサワサ伸びてきます。

夏の間は、その葉っぱでしっかり合成をして、株全体を活力をつけた後、越冬し、そしてまた次の春には、より沢山の花房をつけてくれたらいいなぁ〜と思います♡

実は昨年は、花は1つも咲きませんでした。

一昨年に剪定をしすぎたせいで、花芽を作る余裕まで奪ってしまっていたのです。

それに反省して、昨年中は、剪定を最小限の枝葉に済ませ、あとは放置プレイにしてみたのです。

それが功を成して、今年はたくさんの花房を見ることができました。

(正直いうと、私自身が多忙で、手入れを手抜きしていただけなのですが・苦笑)

藤の木ちゃんを購入してから、7年ほどのおつきあいですが、ようやく最近、育て方のコツがわかってきたような気がします。

あと2〜3日ほど花見を楽しませてもらったら、名残り惜しいけど、枯れた花房に種がつかないうちに花だけカットして、次の変化を見守りたいと思います

いつも自然界の生きもの達は、私達に教えてくれていますね。




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| 「緑」いきる | 03:50 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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垂直性+水平性=

「重力と調和した身体」を構造的な面で考えるとき、いつも登場するキーワードがあります。

それは「垂直性+水平性」。

エソテリックやバイオダイナミクスを私と同じ先生から学ばれている、小村先生のブログ記事を紹介します。

小村先生は、垂直性+水平性が大切な理由を、バイオダイナミクスで施術者が心掛けるべきとされている「ロングタイドの意識」の視点と絡めて、とてもシンプルにわかりやすく書いてくださってます。(下記に転載)

私たち施術者は、身体構造的には垂直性と水平性のバランスが整う事を目指していますが、クライアントの身体にそのようなバランスを引き出すためには、まずは、セッションを提供する私たち施術者自身が、垂直性と水平性の感覚を伴った安定さの中で、自分を位置させている必要があります。

バイオダイナミクスを学んでいる施術家たちは、この感覚を何年もかけて訓練&向上するように要求されています。

まずは、ブログ記事をよんでみてください。

これは、施術者に限ったことではなく、どんな人にでも当てはまる要素かと思います。




小村先生のブログより転載
http://ameblo.jp/komura-kyouto.html

ダイナミックイモビリティ(ロリンベッカーD.Oはこれをよく言っていた。)
これを使ってテストをすることも、施術をする事も出来る。
地平線、水平線の意識である。

このことを考える上で、2人の人類学者の研究が役立ちます。
COPPENSとデュムレルの2人です。

最初の人類はアフリカ大陸から始まった。
人類学者は骨を研究する。
頭蓋の形状について研究した(骨を研究する)
トタベルの頭蓋→ホモサピエンスの最初の人類(ネアンデルタール人と同じ時期)
人間の頭蓋がどの様に変化したか研究した。
人類の進化の過程で頭蓋が、どの様に変化したか?
人類はアフリカから発生した時(最初人類はアフリカから、色々な国へ渡った。)
下顎骨をフリーにする事によって、後頭底がフリーになった。脳が大きくなった。
頭蓋が前後方向に大きく動くようになった。

■姿勢の定義→姿勢は一種の相互関係である。

内耳と体の固有受容器、視覚との関係。
人間が垂直に立つために重要な事は、まず視点をつくらないといけない。
まず水平線(視野が水平になる事)これで垂直に立つ事が出来た。これが重要なファクターである。
一番最初の人類は森の中で住んでいた。森林がサバンナ状態になった時立つようになった。
水平線を認識する様になった。世界が変わった。それ以降その人類は空間を発見した。
渡り鳥も水平線を求めて移動した。
鳥について行って人類は移動した。

人類は2つの世界を発見した。
 1.水平線の下の世界ー日常生活
 2.水平線の上の世界ー星の世界(星を使って移動する)

水平線の上にも世界がある事を知った。星を使って方向を決めた。水平線より上の世界に方向がある。
水平線より上の世界は、生命の起源だと思うようになった。
死んだら、水平線より上にいく。(魂) 水平線より下の世界は我々の日常の生活。
水平線より上の世界は、メディテーション、お祈りの世界、光がある世界、その世界にコンタクトをとると、平和な形をとることが出来る。

我々には2つの可能性をもつ事が出来る。
 1.我々は水平線にいくと空間をつくる事が出来る。
 2.水平線にあわせると、我々の関節全体が安定する。

我々の全ての関節は、すべて生理的な軸をもっている。 

目は非常に遠い所をみると、手の固有受容器が働く。
患者の体はいつもゆらいでいるから、術者が水平線を意識する事によって、患者がすごく安定する。




この記事から見えてくるポイントは、自分自身の肉体や精神の姿勢だけを整えても何も統合されないということとか、それを維持する(繋げている)のが「意識する」ということです。

私たちは、自分と周辺環境とがどう関係しあっているかを認識した時点で、ようやく収まりのよい(心地のよい)場所を見いだすことができます。

なので、痛みがなくなる事だけが目標とか、見た目に小綺麗であることだけをゴールとする対処は、その先の未来に長く持続するほどの大した変化にはなりにくいのです。

じゃあ何故、まずは自分の身体を整えることが一番に強調されるのでしょうか?

外に目を向ける前に、自分の中で整列されていなければ、より色んな情報が絡み合っている外的環境との関係性の中ですぐに影響を受けたりぶれてしまいやすいから。

まずは、自分自身の身体が整い、そのホームベースにいる感覚からくる安心感が伴っている状態があって、その次の段階で、どのようにして外側との関係性を持っていきましょうかねぇ?という選択肢が与えられる・・・という順序で、自他、ないし、内外のバランスが構築されていくのです。




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| 垂直性+水平性 | 03:11 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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