2009.08.25 Tue
重力は生命の源
ミクシイニュースで、こんな記事を発見しました。
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宇宙 子ども生まれる確率低く
(以下、ニュースの本文抜粋です)
スペースシャトル内と同じ微小重力下では、受精・培養されたマウスの胚(はい)の成長が遅れ、子どもが生まれる確率も低くなることを、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の若山照彦チームリーダーらが突き止めた。宇宙空間で哺乳(ほにゅう)類の繁殖に影響が出る可能性を指摘する成果で、論文は米オンライン科学誌「プロス・ワン」に25日、掲載する。
将来、世代を超えるほどの長期間、宇宙ステーションなどで人類が暮らすようになった際にどのような影響があるかを考える資料となる。
若山チームリーダーらは、広島大の弓削類(ゆげるい)教授らが開発した、地上の1000分の1の重力を再現する装置を使用。フラスコにマウスの精子と卵子を入れ、装置内で授精させた後に人工培養し、24時間後と96時間後の様子を観察した。
96時間後の胚で順調に育っている割合を調べると、地上の重力で人工培養した場合は57%だったのに対し、微小重力下では30%にとどまった。その後、マウスの体に入れたところ、子どもになって生まれた確率は16%と、地上での38%を大きく下回った。
一方、24時間後の胚では、外見上の発育状態は変わらなかったが、その後体内に入れると、子どもが生まれる割合は地上の重力下での63%に比べ35%と低かった。
いずれの場合も、生まれた子どもの外見や繁殖能力は正常だった。
毎日新聞
-------------(抜粋ここまで)----
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この記事を読んで、過去に習い知ったこととリンクしているのを思いだしました。
クレニオの授業では、
重力のおかげで、人間は直立である位置感覚を常に養いつづけ、そこで生命活動が維持されるのですが、無重力の宇宙では、ニワトリの卵は孵化しない傾向があると習いました。
胎生学の講義では、
重力が胚に負荷がかかることで、胚に中心軸ができ、それを中心に、中胚葉や外胚葉が、お互いの接触による外環境を反映して、各臓器の形そのものを形成していくことを教えてもらいました。
人間は全て、外の環境に適応しつつ、内環境を機能させるためのバランスを、重力の負荷の中で、適応させて(そのように自然と働いて)います。
身体の制限とかは、これを無視している時に、より感じやすいのでしょう。
ロルファーが、ロルフィングのセッションで扱っている「筋膜」という器官は、本当に賢く、この重力からの刺激を受け止めて、それを人間の身体に反映させてくれる、高性能な器官です。
普段、人に筋膜のことを説明する時は、「筋肉を包む袋」と簡単に説明してしまいますが、それ以上に「重力を感知する素晴らしい感覚器官」だと言えることでしょう。
そして、ロルフィングが、一般的な筋膜リリースと違う点は、単にキツくなった筋膜をゆるめるだけの作業をしているのではなく、筋膜を媒体として、身体全体のシステムが重力の中で適切な環境を、自らクリエイトできる能力を高めることにあると思っています
「キツい箇所が楽になれば、それでいいねん」
(なぜか大阪弁・笑)
という考えでの処置だと、まるで傷口にバンドエイトを貼っただけの応急措置にしか過ぎません。粘着テープがあちこちに貼り付いて身体で、どうやって重力を素直に受け止め、感じることができるのでしょうか?
重力の中で、常に身体の再編成を繰り返すことで、人間が成長し続けて行くという現象は、既に、受精卵が胚を形成していく過程が始まった時点から死ぬまでずっと、永遠に繰り返されているのだと言えます。
日本国内でも、これについて専門的に研究している部隊があることは初耳でしたが、重力が生命にとって大きな役割をもっていることは興味深いことです。
日本の科学や化学の分野での研究センターって、ほんと世界各国の中でも素晴らしい業績を残していってるもんだなぁ…とつくづく感じます。
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(以下、ニュースの本文抜粋です)
スペースシャトル内と同じ微小重力下では、受精・培養されたマウスの胚(はい)の成長が遅れ、子どもが生まれる確率も低くなることを、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の若山照彦チームリーダーらが突き止めた。宇宙空間で哺乳(ほにゅう)類の繁殖に影響が出る可能性を指摘する成果で、論文は米オンライン科学誌「プロス・ワン」に25日、掲載する。
将来、世代を超えるほどの長期間、宇宙ステーションなどで人類が暮らすようになった際にどのような影響があるかを考える資料となる。
若山チームリーダーらは、広島大の弓削類(ゆげるい)教授らが開発した、地上の1000分の1の重力を再現する装置を使用。フラスコにマウスの精子と卵子を入れ、装置内で授精させた後に人工培養し、24時間後と96時間後の様子を観察した。
96時間後の胚で順調に育っている割合を調べると、地上の重力で人工培養した場合は57%だったのに対し、微小重力下では30%にとどまった。その後、マウスの体に入れたところ、子どもになって生まれた確率は16%と、地上での38%を大きく下回った。
一方、24時間後の胚では、外見上の発育状態は変わらなかったが、その後体内に入れると、子どもが生まれる割合は地上の重力下での63%に比べ35%と低かった。
いずれの場合も、生まれた子どもの外見や繁殖能力は正常だった。
毎日新聞
-------------(抜粋ここまで)----
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この記事を読んで、過去に習い知ったこととリンクしているのを思いだしました。
クレニオの授業では、
重力のおかげで、人間は直立である位置感覚を常に養いつづけ、そこで生命活動が維持されるのですが、無重力の宇宙では、ニワトリの卵は孵化しない傾向があると習いました。
胎生学の講義では、
重力が胚に負荷がかかることで、胚に中心軸ができ、それを中心に、中胚葉や外胚葉が、お互いの接触による外環境を反映して、各臓器の形そのものを形成していくことを教えてもらいました。
人間は全て、外の環境に適応しつつ、内環境を機能させるためのバランスを、重力の負荷の中で、適応させて(そのように自然と働いて)います。
身体の制限とかは、これを無視している時に、より感じやすいのでしょう。
ロルファーが、ロルフィングのセッションで扱っている「筋膜」という器官は、本当に賢く、この重力からの刺激を受け止めて、それを人間の身体に反映させてくれる、高性能な器官です。
普段、人に筋膜のことを説明する時は、「筋肉を包む袋」と簡単に説明してしまいますが、それ以上に「重力を感知する素晴らしい感覚器官」だと言えることでしょう。
そして、ロルフィングが、一般的な筋膜リリースと違う点は、単にキツくなった筋膜をゆるめるだけの作業をしているのではなく、筋膜を媒体として、身体全体のシステムが重力の中で適切な環境を、自らクリエイトできる能力を高めることにあると思っています
「キツい箇所が楽になれば、それでいいねん」
(なぜか大阪弁・笑)
という考えでの処置だと、まるで傷口にバンドエイトを貼っただけの応急措置にしか過ぎません。粘着テープがあちこちに貼り付いて身体で、どうやって重力を素直に受け止め、感じることができるのでしょうか?
重力の中で、常に身体の再編成を繰り返すことで、人間が成長し続けて行くという現象は、既に、受精卵が胚を形成していく過程が始まった時点から死ぬまでずっと、永遠に繰り返されているのだと言えます。
日本国内でも、これについて専門的に研究している部隊があることは初耳でしたが、重力が生命にとって大きな役割をもっていることは興味深いことです。
日本の科学や化学の分野での研究センターって、ほんと世界各国の中でも素晴らしい業績を残していってるもんだなぁ…とつくづく感じます。
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